第一の感想としては、よく書けている。流石に老練なイギリス紳士だけあって、そつなく過去の関連する文献を拾い上げ、拡大することなくコンパクトに纏めてある。これまでの報告をコンパクトに纏め、何がこれまで分かっていて、何が分かっていないか、今後どのような研究が期待されているかが書かれている。
文献の引用の仕方としては、論拠の不確かなReviewを引用するのではなく、オリジナルとかんがえられる原著論文を引用している。ReviewがReviewを引用するのは、できれば避けたい。バラバラのOriginal Articleの情報を整理してまとめるからReviewなのだ。
例えば、僕などはよくGoogle Image検索をして、参考にする。しかし、そのImageは、高いレベルで証明されたものなのか、仮説なのか、100%正しいのか、50%くらい正しくて、あとは間違っているのか、それがわからない。しかし原著論文に書かれている内容と、それに関連する文献をよく吟味すれば、その原著論文に書かれていることが正しいかどうか判断がつきやすい。
このイギリス紳士の研究の進め方というのは、このように過去の報告を洗って、次に何をするか狙いを絞って(Focus)、仕留めるというやり方だ。だから論文をコンスタントにJBCなどに掲載してきた。
例えば、僕などはよくGoogle Image検索をして、参考にする。しかし、そのImageは、高いレベルで証明されたものなのか、仮説なのか、100%正しいのか、50%くらい正しくて、あとは間違っているのか、それがわからない。しかし原著論文に書かれている内容と、それに関連する文献をよく吟味すれば、その原著論文に書かれていることが正しいかどうか判断がつきやすい。
このイギリス紳士の研究の進め方というのは、このように過去の報告を洗って、次に何をするか狙いを絞って(Focus)、仕留めるというやり方だ。だから論文をコンスタントにJBCなどに掲載してきた。
このプロジェクトを任され、数年に渡り私が行ってきたのは、過去の報告で示された既知の知見をなるべく避けて「全く新しい」現象を発見しようというものだ。この私が試みてきた「全く新しい現象の発見」というのは、イギリス紳士がやってきた「次に何が分かるか狙いを定めて仕留める」というやり方と全く違う。
「全く新しい現象の発見」は、実験をしているうちに偶然みつかる。そこから過去の論文にさかのぼって関連を探り論理付け結論付ける。この関連(繋がり)を探る作業が、論文化するための1つのポイントかもしれないが、私はこれが苦手かもしれないし、苦手ではないかもしれない。面倒臭いからなのか、過去の仕事のリピートや重複を避けるためだか、よくわからない。
この関連(繋がり)をつける作業を今回の総説においてイギリス紳士がやってくれたといえよう。
そもそも分子への着目から、実験のアイデアから、データの蓄積から、現象への着目から、ほとんど私が全てやってきた。
ミーティングではわかりやすいイントロダクションを用意して示してきた。
イギリス紳士は、ほとんど着いて来れていなかったようだが、この総説でやっと追い付いてきた。しかも私のアイデアをイギリス紳士の筆頭著者で総説として出そうというのだ。y 予算申請を紳士が行うのだから紳士が筆頭著者であるほうが都合がいいのだろう。ただ紳士が書くと紳士の専門の方向性に偏る。実際に現場が行っていること、考えていること、状況とずれは生じる。それをすり合わせるのがこの総説の共著の目的でもある。
まあ総説であるから、既報を纏めたものではある。
まあ総説であるから、既報を纏めたものではある。
もし私が総説を書くとなったら、既報に書かれていない新しい知見やアイデアで頭がいっぱいになり、そのアイデアについて書いてしまうだろう。
このことをもう一度よく考えてみたい。
総説は論文のイントロダクションに近い。
これまでに何が分かっているかをいかにコンパクトに纏めるかだ。
そこから研究がはじまる。
ところがだ。
この一流組織で習ったことといえば、
論文はまず考察から書け!
である。
方法と結果は誰でも書ける。
だから、考察を書いて、それをもとに、イントロを書くのだ。
そうすれば書ける。
で、なぜイギリス紳士が総説を書けたかというと、僕から考察の部分を聞いたからなのだ。
このことをもう一度よく考えてみたい。
総説は論文のイントロダクションに近い。
これまでに何が分かっているかをいかにコンパクトに纏めるかだ。
そこから研究がはじまる。
ところがだ。
この一流組織で習ったことといえば、
論文はまず考察から書け!
である。
方法と結果は誰でも書ける。
だから、考察を書いて、それをもとに、イントロを書くのだ。
そうすれば書ける。
で、なぜイギリス紳士が総説を書けたかというと、僕から考察の部分を聞いたからなのだ。
今回は、私が自分の意志とアイデアで行ってきた研究の背景について、イギリス紳士が総説を書き、私はその手直しをし、Figuresを作成することによって、総説とはどのように書くのかというのが勉強になった。
次からは願わくば、自分で総説を書きたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿